みんなに愛された理由
1995年、台湾の追悼番組の中で紹介された、福留功男(ふくとめ のりお)さんが語った追悼の言葉です。
(日本の番組「ズームイン!!朝!」は、この記事とは関係ありません。)
(44) To Rei Kun ( https://youtu.be/Q_vovb2tDtg )
テレサテンさんが亡くなったというニュースが日本に飛び込んできましたのは、日本でオウム真理教の事件が起きている真直中でした。
でも、私ども、ニュースで大きく取り上げました。日本の新聞もテレビもこぞってテレサテンさんの死を報じておりました。
私、初めて彼女に会いましたのは、今から20年ほど前なんですよねぇ。まだ、私も若かったんです。で、彼女も輝いていました。
一番印象に残っておりますのは、その優しい目と、そしてあの愛くるしい口元だったんですよね。えー、その当時はまだ日本語が上手に話すことができなかったんですが、とても可愛くて、そして歌を聞いて、また日本にもたくさんのファンができてきたんです。
今でもカラオケに行きますと、テレサテンさんの曲がたくさんあるんです。日本人、カラオケ行きましたら、彼女の歌大好きなんですよね。今でもカラオケのベストテンの中に、テレサテンの歌が入ってるんです。私も『時の流れに身をまかせ』なんていう曲、大好きです。『空港』も大好きなんです。
日本人にとりまして、テレサテンさんって言いますと、外国の方だって印象がないんです。とても親しみやすく、そして優しくって、そして、歌いやすい歌を歌ってくれたからじゃないかと思うんです。
日本人だけではなくてアジアの人々にとりましても、彼女の歌は本当に大きな夢を僕たちに与えてくれた―そんな偉大な歌手だったと思います。
本当に亡くなったことが残念で、残念で仕方がありません。
楽屋に来ましても、あんな大スターであるのに、どんなに若い駆け出しの、本当にデビューしたての若い歌手に対しても、優しく声をかけておりましたし、私どもテレビ関係者にも、いつも笑顔を見せてくれましたし、頭を下げて、決して偉そうな顔をしなかったんです。
そこがみんなに愛された理由ではないかと思います。
心から彼女のご冥福をお祈りいたします。
42歳。あまりにも若すぎる死だったと思います。
ご冥福をお祈りします。