斬新で、ワイルドで
時に燃えるような愛国心を見せた
歌手・女優 早見優
「あなた英語が話せるのね。お友達になりましょう」
2015(平成27)年6/20「週刊現代」の記事より
当時20歳で、同じレコード会社に所属していた私に、テレサさんから声をかけてくれました。
会話はいつも英語。一緒に食事に行くと、祖国・台湾の政治の話を熱く語っていました。愛国心が強く、情熱的な一面を持った人でした。
今でも鮮明に覚えてるのが、編み込みヘアにウェディングドレスを着て歌っている姿です。この衣装はスタッフから不評だったみたい(笑)。でも、彼女は気にすることなく自分のスタイルを貫きました。斬新で、ワイルドで、芯がある強い大人の女性。私もこうなりたいと、ずっと憧れていました
彼女が日本のファンの声に押されて再来日を果たしたのは、5年後の’84年だった。
歌手の早見優さん(54歳)が語る。
「テレサさんと会ったのは、彼女が日本で再デビューする頃でした。同じ事務所だという縁で、お話しする機会があったのです。テレサさんは日本語より英語が得意でした。私も幼少期にグアムやハワイで過ごしたので、彼女にとっては英語で話し合える相手だったのでしょう。歌番組で共演したときも、『優、おしゃべりしましょう』と楽屋へ遊びに来てくれました。
テレサさんは電話もしてきてくれました。いつも「どんなことがあっても周りに流されず、自分を持って』と声をかけてくれました。テレサさんは真正面から人と向き合い、全力で愛してくれた。苦労の多い人生を送ってきたからこそ、人に優しくあれたのでしょう」
『週刊現代(2020年12月5日号)p.160
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