映画に使われたテレサ・テン(1)
『海よりもまだ深く』は、是枝裕和監督の2016年の作品。
テレサ・テンの歌を題材にした映画は海外では複数ありますが、日本国内ではこの一作だけかも知れません。
是枝裕和監督は、最近では2013年の『そして父になる』や、何よりも2018年のパルムドール受賞を果たした『万引き家族』で注目を浴びることになりました。
『海よりもまだ深く』というタイトルは、「別れの予感」の歌詞の一節と同じですが、これは偶然ではなく、映画中、主役の一人樹木希林がラジオから流れる「別れの予感」を耳にして、セリフを言う場面があります。
映画のタイトルとして「別れの予感」の歌詞の一部を使いたいという希望を是枝監督からの承諾を求められ、作詞の荒木とよひさ氏は快く応じたことは氏自身が語っています。
ラジオから流れる「別れの予感」の歌詞と重なるように、人生や愛について語られます。
台風情報を伝えているラジオですが、合間に「別れの予感」を流すというところで淑子(樹木希林)はラジオを手に取って近寄せます。
この歌詞を聴いて…。
ちなみにこのラジオは、SONYのICF-CD73Vという、ラジオ内蔵のCDプレーヤー。テレビ音声(VHF)も聞ける防沫仕様でシャワーラジオという名称が付いています。
DVDの字幕では、台風情報の音声が「ラジオ」から流れると表示されるし、女性アナウンサー(?)も個人的に「別れの予感」が好きであると言っていることから、テレビの放送でないことが分かりますが、下の動画では、テレビに映る「別れの予感」を重ねてみました。